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終わってしまった幸せのロスタイム【天皇杯決勝:vs浦和レッズ】

  多くのトリサポにとって天皇杯決勝は、とても素敵なロスタイム。片さんと、片さんのサッカー「カタノサッカー」と過ごす、とてもとても素敵なロスタイムだったと思う。

 口惜しくないかと問われれば、勝てなくてとても口惜しい。勝ってスケジュールが苦しいながらもACLを闘いたかった。スーパーカップに出たかった。でもそれ以上に、幸せとか、喜びとか、高揚とか、思い出とかが渦巻き、素晴らしい刻(とき)が刻めたと思っている。


 普段は社畜のコスプレを身にまとっている僕でも、この日曜日にむけては仕事があろうがなかろうが関係ない。川崎戦の帰りの道中で飛行機とホテルの予約。翌日にはトリサポ友人から、フロンターレサポが取っていたチケットを譲り受け、準備万端。おかげ様で基本ソロの僕ですが、トリサポ仲間と一緒に観戦できました。

この1週間が楽しかった事楽しかった事。


 前日は、トイレを奇麗にし、トイレの神様にお願いしてから東京へ移動。

移動途中で、腰に付けたサコッシュを山手線に落としたことに気が付く。貴重品は入っていな...バイクと自宅と大分自宅の鍵入れてた。憂鬱な気分になるが、マンションの管理会社に連絡したり、JRの落とし物チャットに登録したりをする。

夜は友人としこたまビールを飲み、決戦の朝は久しぶりに気持ちの悪い朝を迎える。前日しこたま飲みすぎて気が付かなかったんだけど、JRからMailがきていて、該当するサコッシュを預かっている連絡が。新宿駅で無事回収。日本って素晴らしいと実感。


 朝早くからサコッシュを回収した新宿駅から徒歩で新国立へと向かう。

 それまでは、決勝に立てる幸せとかが前面に出ていたけど、新国立を眺めた瞬間から、猛烈に「勝ちたい」のを感じる。

国立への道のり


 待機列は日向で、とても暖かく、防寒重装備な自分を反省する。


 開門と共に入場。新国立は陸上トラックがありながらも、観客席の高さと傾斜でとても見やすい。旧国立も見やすいスタジアムであったが、新国立もなかなか。イメージ的には味スタや我らが総和電工ドームの見え方に近い。



 欠点は座席の前後の狭さ。一層>二層>三層の順に酷くなるようだけど、僕が座った二層の時点で狭いと感じた。

 欠点があれば長点もあって、ホットヌードルが最善の策だった旧国立と違い、素敵なスタグルが沢山。僕はくくるのたこ焼き、どら焼き、芋入りぜんざいを食す。どれもそこそこウマウマ。





 試合開始

 トリニータは川崎戦と同じ4バック。試合に対する狙いは少し違うと思うけど4バック。 川崎戦の怪我で心配されたペレイラは先発、健太(井上)もベンチに。前日の練習風景が流れた時に、「これはブラフ」とか「アジジ作戦」とか思ってごめんなさい。きっとチェ・ジョンハンに電話をかけて怪我の治し方を聞いたに違いない。


 試合前に選手がスタンドに手を振ってくれたのが印象的。我々サポも嬉しかったが、選手も嬉しいんだろう。



 上手い事いかない。

 これは多分、こっちのやり方がある程度、浦和に読まれて準備されたせいだと思う。流石のロドリゲス。

 前半6分。セルフジャッジからのマイナス折り返しを江坂さんに決められる。もったいない、あまりにももったいない失点。これは江坂を天皇杯に出さず、呉屋んは出場させて移籍させた柏レイソルの責任と思う。柏レイソルさんに謝罪と賠償を請求するニダ。


 前半は0-1で終了。あまり良いとこがなかった印象。


 後半開始。

 たぶん下田の立ち位置を修正。思うように攻撃が回りだす。回りだしたけど、最後の精度とか、名誉トリニータ選手である周作の壁を崩せず。

 全体的にはトリニータがペースを握っているが、浦和さんも時折鋭いカウンターを見舞う展開。高木の好セーブもあり追加点は許さない。

 試合終盤。川崎戦と同じくエンリケをあげてパワープレイ。浦和も守りに入りこのまま逃げ切られるかと思ったロスタイム直前。下田からのクロスに飛び込んだのはペレイラ。劇的同点弾。それまで鬱憤が吹き飛ぶように爆発するトリニータゴール裏。これは川崎の再来がある。もう30分この幸せのロスタイムが延長される。誰しもそう思った。いや、表示されたロスタイム5分があれば、稀代のハッピーエンドを迎える事ができるかもしれない。僕もそう思ったし、誰しもそう思っただろう。

 その幸せの予感は3分で終わる。誰しものボルテージが上がる中、セットプレーが続き、中途半端なクリアからCKを取られる。跳ね返した筈のボールは、柴戸さんにボレーシュート打たれ、反応している高木がその方向に飛んでいる中、前線に居座っていた槙野さんにヘディングでコースを変えられる。失点、ロスタイムを半分過ぎたところ致命的な失点。試合はそのまま終わり、片野坂さんと歩んだ6年間の旅、リーグ戦が終わってからの幸せのロスタイムが終了した。


 無敗の国立で初敗戦。ACLがちらりと見える瞬間まで持って行ったけど、結果は敗戦。でも僕達はやり切った。全てを尽くした達成感の方が強かった。結果に胸を張ろう。おめでとう俺たち。おめでとう天皇杯準優勝。


【浦和レッズさん達】:

※レッズサポさんたち....むっちゃ声だすやん...(´・ω・`)

※物凄く多くのレッズサポさんが旗をもってきて振り回す。壮観ではあるが、試合はみれんでしょそのシステム。まぁ本人たちが良かれと思ってやってるんだからとやかく言う話ではないが。

※最後の槙野のゴール。あれは戦術とか技術とかの理屈うんぬんよりも、人知を超えた何か、運とか...とにかく槙野力とでもいうべき超常現象の類にやられたと思っている。

※槙野のインタビュー...なんというか場慣れた流暢感が嫌い。

※まぁ正直、関根さんとかのサイドの仕掛ける姿勢とかには流石と思った。力負けする部分は多かったと思う。

※ユンカーさんは良いFWだと思うのだけど、うちとの試合ではうちのDFがキチンと抑えるので、少し怖さが判らない。

※コレオはまぁ立派...けど、国歌吹奏でもコレオやめなかったのはちょっといただけない。

※試合中赤く染まる向こうゴール裏を眺め、中央前列に黒い一団を認識して「ああ、あれが...」と思った。


【大分トリニータ選手たち】:

高木:後半のカウンターでの1vs1はよくぞ凌いだ。

三竿:後半躍動。

エンリケ:ユンカーをシャットアウト。試合が始まる前は凄く楽しそうにゴール裏を見ていた①

ペレイラ:戦慄の同点弾。試合が始まる前は凄く楽しそうにゴール裏を見ていた②

小出:集合写真で準優勝の5000万円を持つ小出。

下田:川崎戦に続く高精度クロスで同点劇を演出。来年J2で彼がプレーすると思うと、J2の生態系を壊す可能性が高い「J2外来種」。

こばゆ:こうみえてチベットスナギツネ似。

新太:川崎戦に続き、普段とは違う役割を全う。相変わらず得点の香りを漂わす。

町田:トリニータのサッカーの生命線。どこにでも顔を出す。

成豪:動きが俊敏だった...が、得点奪えず。

伊佐:ディフェンスで貢献もシュート0。少しは打ちたかった。


野村:躍動するもあまりパスは受けられず。

長沢:明確な照準先になるもゴールは生まれず。

レイチェル:J3からを知る男は天皇杯に、そして彼が口にする「大分をACLへ」、天皇杯のピッチにたった時に何を思い何を感じたのかを知りたい。


【その他】:

※僕の正直な気分は、稲荷崎の北さんだった

※そうはならなかったんだけど、レイチェルがサイドを切れ込み、グラウンダーの早いクロスに伊佐が飛び込んで点が決まったら号泣する準備はできていた。

※TwitterのTLで流れていたけど、通訳の村松陸さんに、ブラジル人2人がメダルをかけてあげている画像が素敵すぎて。きっと公私ともに村松さんが頑張ってた成果だろうし、2人の優しが身に染みる。

※交替枠を3枚しか使っていないのは、延長戦を意識したんだろうなぁ。

※コレオの件。川崎戦の勝利から1週間しかないなか、あれだけ立派なコレオができたのもサポクラの努力もあってこそ。ほんとうにサポクラありがとう。浦和の奴になんか負けていなかったと思うよ。

 片野坂さんと旅した6年間。辛い事もあった筈なのに、楽しかった事しか思い出せない。片野坂号での6年間の旅路は、リーグ最終戦から少しだけ到着地を伸ばし、天皇杯決勝という港に到着した。

 また僕達は来シーズンから、違う監督の船で旅に出る。またいつかどこかのスタジアムで敵として会える事を楽しみにしている。そしてまたいつかトリニータファミリーに戻ってきてください。

 ありがとう片野坂監督


【おまけ画像】



















大分トリニータ2021 887739508198909774

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元FC東京SOCIOを語ったのは昔、いまやもう本妻トリニータしか愛していない。アイコン絵はネータン作成(@ntn56)

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