たったひとつの冴えた..とは言い難い..やりかた【天皇杯準決勝:vs川崎フロンターレ】
片野坂号に乗って、6年間の冒険は、天皇杯準決勝の113分で終わった...と、現地で僕はブログの内容を練っていた。ピッチ上でいま誰が出ていて、誰がスタメンからずっと走っているのかも判らず、ただただ目前のプレーを見つめていた。延長後半ロスタイム、ぽっかりとフリーになった下田から放たれたクロスは、パワープレー要員となったエンリケに。DFにつかれながらも強く当てたヘディングは、相手GKが諦めるしかない軌跡を描き川崎ゴールに突き刺さる。トリニータ同点、まさに起死回生の1点。声出し不可なのに咆哮が漏れる。
このまま試合が終わればPK戦。PK戦なら、今日の高木の出来なら、ワンチャンどころか十分なチャンスがある筈。ただただ試合が終わる事を神に祈った。
という事で、現地参戦してた管理人こと鳥脳です。
我がトリニータは、今シーズンでJ1にサヨナラし、来期からはJ2に足場を移す。等々力競技場なんて、J2でこれないと思い、仕事はあるが根回しして参戦を決定。
数年前までの関東住みならなんてことない距離も、福岡からだと一苦労。関東遠征は久しぶりよのぉとか思いながら前日に東京移動。思わず家があった方に移動しそうになる。
前日夜は某所で飲んだ。
当日は川崎から南武線で武蔵小杉。武蔵小杉からは徒歩で等々力に移動。残念な事に当日の等々力では酒類の販売が行われていない。よって途中のコンビニで黄色いキチガイ水を購入し、人気の少ないうちに飲み干す。午前中から飲む黄色い麦サイダーは美味い。
スタグルオープンと同時に、塩ちゃんことブラジル料理店のソーセージサンドイッチを食す。塩ちゃんこは相変わらず美味い。
開門と同時に入場。狭い立ちスペースに呆然とする。
実は、試合開始前から、片野坂さんはこの試合に向けて「4バックあるんじゃね」と思っていた。過去の試合とかの臨み方から川崎相手に4バックを採用する確率は高い。きっと4バックの右はこの日の為の隠し玉・レイチェル起用と読んでいた。
この日の布陣は以下の通り。
4-4-2とも4-3-3ともとれる布陣。
伊佐、成豪のツートップ、下田とこばゆが前後に並び、右・也真人、左・新太の中盤はひし形っぽい構成。DFラインは左から三竿・エンリケ・ペレイラ・小出。GKはタカーギ。
試合開始。
アヴェンジャーズで、サノスを倒す確率が「1/14,000,605」ってドクターストレンジが言った程ではないが、王者「フロンターレ」を倒す方法は、粘って粘って90分を守り抜き、粘って粘って延長戦も守り抜き、ドローに持ち込みPK戦でうっちゃる....しかイメージ出来なかった。
がっぷり4つに組みあい、徹底的に相手のハイクオリティを邪魔する作戦であったと思うが、最初は戸惑いもあったフロンターレも徐々にクオリティ高目の攻撃でトリニータに襲いかかる。が、走力高目の伊佐と小林の高い位置からのプレス、DFはエンリケ/ペレイラが、そして高木が好セーブをみせゴールラインを割らせない。
トリニータもたまにカウンターを炸裂させるが、全体の割合でいうと川崎10:1大分なイメージ。
90分はあっという間に過ぎ延長戦へ。
と、冒頭で述べたように後半8分に小塚の素晴らしいアシストで小林悠に決められる。さすが小林決めるとこ決めるけど、あの得点は小塚だよなぁ。ここで片野坂トリニータは終了かぁというのが正直な感想。が、トリニータイレブンは気落ちすることなくパワープレーに移行。終了直前にフロンターレ遠野選手が足を痛め退場。交代枠のないフロンターレは10名。そのせいか、スローイングがつながったボールはぽっかりフリーな下田へ渡る。下田から放たれた精度あるクロスに合わせたエンリケ。トリニータ121分に同点に追いつく!
試合は1-1のドロー。
PK戦は複数のラッキーが重なる。
①PKのエンドがトリニータサイドだったこと。
②1番目に蹴った下田のシュートは外れていたが、ポストで跳ね返ったボールが相手GKソンリョンさんの後頭部にあたりゴールに跳ね返る。
この日、当たりに当たってた高木が7人目を止め、トリニータがPK戦を5-4で勝利。トリニータは新国立競技場でのファイナリストとなった。
【川崎フロンターレさん達】:
※フロサポさんは延長後半で小林が決めた時、もう決まったと思ったよね。トリサポの僕が思ったもの。
※小塚とか知念とか、水色より青色の方が似合ってたと思う。
※試合終了後に、決勝チケットの提供がサポ間で、立ち居振る舞いは流石に『王者のサポは余裕がある』と見せつける。
【大分トリニータ選手たち】:
高木:ゾーンに入り込む。あの高木ならメッシも止める。
エンリケ:守ればダミアンを封じ、攻めれば同点ゴール。八面六臂の大活躍。
ペレイラ:ブラジル人コンビで我慢の守備を続けた。怪我が心配。
小出:試合前のゴール裏挨拶でチームを先導。守備だけではなく攻撃にも参加。
こばゆ:PK戦のアップに解説が「落ち着いてますねぇ」といったがいつもあんな顔。
新太:守備に攻撃にとタスクの多い状況であったが、数少ない可能性を感じさせるシュートを放った。
也真人:決勝が誕生日。しかも「浦和絶対殺すマン」。
下田:古巣との対戦で移籍が間違えではなかった事を証明。
成豪:走った。追い詰めた。タスクは全部こなした。
伊佐:走力を出し惜しみなく発揮。いつもより早い交替は走り切った証。
健太:チームの走力を切らさなかった。我武者羅さが出ていた。怪我の具合が心配。
レイチェル:僕のサイドバック起用予想はハズレ。前目の位置で躍動していた。PKのコースは痺れた。
坂:小林悠のマークは君や!と言いたいが試合勘のないなか頑張った。
長沢:PKで蹴る前から負のオーラを感じた...が、素直に高木にあやっている姿がベテラン。決勝では爆発して欲しい。
羽田:タスクの切り替わりで守備位置の変更をこなす。
【その他】:
※「アナタハ、カミヲシンジマスカ?」
「さっき等々力でゴールを守ってたよ」
と返したくなるくらい高木は神。
※その高木不在(インタビューの為)でゴール裏を盛り上げ役がいないと察知すると、選手の後ろから走ってきて渾身の芝刈り機。選手を呼び寄せる片野坂。PK戦の前に、僕らゴール裏を煽る片野坂。PK戦勝利の瞬間、カメノサカポーズと思いきやあおむけで勝利を噛み締める片野坂。控えめにいって、最高。カメノサカは決勝にむけて残しておく訳ですな。
※高木がプロテインのPKを止めた後、そこまで喜びが出なかったのは勝利を気が付いていなかった為らしい。
※勝利を喜ぶシーンで、ポープと高木が喜び合うシーンが好き。
※高木は勝利の高揚感からか、吉坂GKコーチの帽子を奪う暴挙。今週の練習負荷が心配。
※PK戦のベンチの様子。片さんに注目したいが、吉坂さんと伊佐の圧力が凄すぎて目を奪われる。
ファイナリストよ。ファイナリスト。
生きているうちに天皇杯の決勝なんて夢だと思ってたよ。
ナビスコの時は違い、新国立にやってこれるサポの数は限られるかもしれないけど、これる人は可能限り参戦して欲しい。選手たちは必ず心が震える試合を展開してくれます。そんな場に立ち会えるサポとして幸せを、一人でも多くに味わって欲しい。
他サポだけど「ちょっと決勝見てみよう」と参戦される方もいると思います。是非青い装いで新国立を埋めて欲しい。赤いうぃーあーな人たちみたいに気軽に国立まで足を運べないトリサポの分も新国立を青く染めて欲しいと願っています。
行くぜ!新国立‼
P.S.生眼Awards2021 MVP投票.....受付期間を延ばしました。一応12/20までに変更。
まだ登録していない人は是非。また個サポ他サポ大歓迎ですし、SNSで僕をフォローしていない方でもぜんぜん問題はありません。ふるってのご参加をお待ちしております。
【おまけ画像】: