ナオのアクセル【石川直宏の引退によせて】

　基本トリニータを応援している管理人こと鳥脳です。

　トリニータを中心にサッカーを見ていても、それ以前にサッカーというスポーツを観ることが好きなので、他のチームにも好きな選手がいるのも仕方ないことなのです。



　ナオ....FC東京の石川直宏はその最たる選手だった気がする。

　ナオのプレーはスタジアムで観戦する醍醐味だった。

　ナオのプレーはスーパーカーの加速のようなんだ。。

　ナオがアクセルを踏んだ瞬間、スタジアムの空気が凝縮される。
　スタジアムのサポーターが息を一瞬止めて彼の動きを追う。
　ナオはどんどん加速していく。
　ナオはアクセルべた踏みで右サイドからゴール前に切れ込んでいく。
　アクセルを踏んだ彼を相手DFは止めることはできない。

　アクセルを踏み込んで、踏み込んで、踏み込んで...
　そして彼の足から放たれたボールがゴールへ突き刺さる。

　凝縮された空気が一気に爆発するスタジアム。

　彼もゴールを喜んでいるが、その佇まいは民衆の熱気を受け止める王の佇まいだっと思っている。

　石川直宏が今シーズンでFC東京のユニフォームを脱いだ。怪我がちでここ数年は彼らしいプレーを感じれることが少なかったが、やっぱりナオのプレーはナオのプレーだったんだ。2009年、彼のプレーの数々は今でも脳裏に焼きついている。
　ナオがアクセルを踏む、ナオがシュートを打つ、そしてそのシュートは必ず決まっていた。2009年の彼は本当に神だったと思うんだ。

　一ファンとして言わせて貰えば、もう少し、もう少しだけナオがサッカーをやっているのを眺めたかったよ。それがFC東京じゃなくて構わない、J1じゃなくても構わないから、もう少しだけナオのプレーを眺めたかったよ。

　横浜FマリノスとFC東京で18シーズン。402試合71ゴール。

　ナオ、お疲れ様でした。

この写真は2016年11月、FC東京U23vsAC長野パルセイロの試合後、阪田さんの出待ちをしていた時に撮った写真。