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The Killing of a Sacred Deer【J1開幕戦:vs鹿島アントラーズ】

自尊心の強い心臓外科医のスティーブンは幸せに家庭とともに暮らしていましたが、彼には、妻アナと娘と息子に隠して密会する謎の少年がいました。

そんな16歳のマーティンを家に迎え入れたことで、日常が歪み始め崩壊していくことに…。


 ....ん?これは映画「聖なる鹿殺し The Killing of a Sacred Deer」のあらすじじゃないか。「聖なる鹿殺し」は2017年のカンヌで脚本賞と第70回記念名誉賞なんかをとってるサイコホラーの傑作。コリン・ファレルが良い演技しとります。


 これじゃなくて

 舞台はペンシルベニア州ピッツバーグ郊外にある町、クレアトン。製鉄所で働くロシア系移民のマイケル、ニック、スティーブン、スタン、アクセル、ジョンは休日になれば全員で鹿狩りに赴くごく平凡で仲の良いグループである。そんな彼らにもベトナム戦争の影が迫っていた。 


 ....ん?これは「ディア・ハンター(The Deer Hunter)」のあらすじ。第51回アカデミー賞受賞の名作です。ロバート・デ・ニーロの名演技は言わずもがなでありますが、僕にとってはニックを演じたクリストファー・ウォーケンの演技が大好きどす。


 これじゃない...


 舞台は関東というには憚られる茨城県の片田舎にある町、鹿島。ペナルティエリア生まれ、ペナルティエリア育ち、悪そうなパスも大体決める藤本(某ブログの丸パクリ)は、休日になればチーム全員で鹿狩りに赴くごく平凡で仲の良いJ2からの昇格組である。

 これよ、これ。

 えーと...ブログ記事のタイトルを「ディア・ハンター」にすべきか「聖なる鹿殺し」にするか悩んだ管理人こと鳥脳です。内容関係ないけど今回のタイトルは聖なるにしちゃうの。だって某ブログが「ディア・ハンター」使ってるんだもん(その割に藤本の件は丸パクリ...(´・ω・`))

 正直びっくり。
 口では威勢の良いことはいってましたが、心の中では「アウェイで引き分けで御の字」だった管理人。いやぁまさか勝つなんて.....。

 1か月前に遠征の準備はしていたものの、某事情で遠征はとりやめ。しかも、仕事が立て込んでおり休日出勤をしながらのDAZN観戦でした(会社でユニ着てたよ)。

トリニータの布陣は以下の通り。
 新戦力はシャドーの伊藤と小塚、左に高山、ボランチの乳パン。これに昨年からのGK高木、DFライン福森-鈴木-岩田、右のレイチェル、ボランチに前田、1topに藤本が融合。これが初戦の片野坂トリニータ。
 対する鹿島さん。昨年のACL王者、アジア王者であるのだが、古くからのサッカークラスタ的に眺めると、小笠原さん引退だし、西さん・昌子さんいないし、FWで聖飢魔IIみたいな名前の土居聖真さんは怪我でベンチスタートだし、ちょっと往年の怖さは感じ取れない。まぁこっちはJ2やJ3で、しばらく見てなかっただけなので怖さを理解していない説も濃厚。

 試合は序盤鹿島のプレスやJ1のスピードに若干の戸惑いを見せるトリニータ選手。しかし、簡単に前えと蹴ることはなく、J3・J2と積み上げてきた片野坂サッカーをきちんと体現しようとする。

 前半10分。チョン・スンヒョンさんと身体を入れ替えた藤本がGKと1対1。これは惜しくもクォン・スンテさんの良いセーブにあって失敗。
 しかし前半18分。福森のロングボールのこぼれ球を前田が拾い、伊藤、小塚と密集につないだボールは藤本へ。躊躇なく振り抜かれた、効き足でない左足から放たれたボールは、見事な軌跡を描き鹿島ゴールを揺らした。GKは見送るのみ。トリニータ見事な、見事すぎる先制点。

 ボールを繋ぐ際にミスで奪われ、ピンチになるシーンはあるも、全員が走り身体をはって守っていく。リードしたことによる戦術を変更するのではなく、全員が愚直にトリニータのサッカーを体現していく。

 前半は1-0で終了。

 後半開始。
 こういった試合は、後半の立ち上がり15分を集中して守れるかが重要となってくるよ...と思ってると、さすがの鹿島きちんとそこを突いてくる。
 48分。セットプレーから頭で折り返され伊藤翔さんに飛び込まれる。トリニータ失点。試合はふりだしに。

 後半62分。伊藤に変えてオナイウ阿道を投入。前線を2枚に、小塚をシャドーから中盤の底に移し、トリプルボランチのかたちに。

 後半62分:伊藤→オナイウ

 この交替が見事に功を奏す。
 後半69分。GK高木からのボールに上手く身体をいれかえたオナイウ。カウンターとなり、オナイウからアウトサイドで見事に巻かれたスルーパスが藤本に。相手GKを冷静に見切り流し込まれるシュート。トリニータ勝ち越し!

 後半72分:乳パン→丸谷

 丸谷投入で守備の強度を追加。

 後半85分。抜け出した高山と藤本が2対1の形になり、ボールは藤本へ。最終的にGKとの対峙に、じっくりと間合いを外して狙ったシュートは残念ながら、GKに阻まれ藤本の開幕戦ハットトリックは実現せず。

 後半90+3分:前田→馬場

 追いつきたい鹿島は前掛かりにトリニータを攻め続けるも、集中した守りを魅せるトリニータ守備陣は得点を許さす試合は終了。J1復活した初戦、見事、鹿狩りを成功させたトリニータ。2013シーズンの勝利数の半分を開幕戦でクリアした大分トリニータであった。

 後は、今年もこの形....

【鹿島アントラーズさん達】:
※正直、大分トリニータ舐めてたでしょ。いいよ、いいのよ、トリニータを舐めてくれて。舐めて格下に感じて準備も何にもせず、トリニータ戦に臨んでくれるのが理想的。
※藤本のインタビューじゃないけど、チョン・スンヒョンさんちょろいと思ったよ。目測誤り杉内。
※大岩さん、大分がカウンターを狙ってるという分析は間違ってると思うよ。あれをカウンター狙いと考えると術中に嵌ってると思うよ。
※昌子さん、残ってたらまた違う怖さはあったんだろうなぁ。
※なぜか伊藤翔から感じる高松大樹臭。

【大分トリニータ選手たち】:
高木:たぶん、開幕戦で一番足でボール触ったGK。解説の岩政さんに仕組みを理解していると褒められる。
福森:落ち着いて、そして集中して守る。
鈴木:DFリーダらしく壁として立ちふさがる。
岩田:守るべきところはしっかり守り、攻めるシーンは思い切って攻め上がる岩田の良さがあった。今日は守備をきちんと褒めたい。
前田:ボランチの1番手として誰をも押しのけ1番手で出場。それだけの活躍をみせたと思う。気持ち乗ってた。
ティティパン:驚きのスタメン。合流1か月にしてシステムをしっかり理解し驚きの動きを見せた。結構なサプライズ。
高山:最後までスプリントは衰えず。
レイチェル:守備に追われるも、攻撃で良いシーンも演出。復活のJ1に何を感じたろうか。
伊藤:結構なサプライズ2。
小塚:フィジカル的な心配があったのだけど、この試合を見る限り心配なさそう。
藤本:ついに藤本の存在が、一般的なサッカーファンにばれてしまう。この試合のMVPは間違いないけど、4点は取れたよ、この試合。

オナイウ:あのパスは見事の一言。
丸谷:狙ったループが素敵すぎる。
馬場:出場時間短いがチームに落ち着きを与える。

【その他】:
※いや、吃驚。
※J1にやってきて色んなデータが開示されるのがありがたい。驚くことに開幕戦で一番走ったチームはトリニータ。走った距離は123.675km。2位は鹿島さん。そら面白い試合だった筈だよ。前田・小塚・高山が4位から6位までを占めてるの素敵。チーム全体で走ってるのが素敵すぎる。
※ちなみにスプリントの回数では、松本山雅の前田大然が45回でトップ。2位が40回で高山。これ密かに恐ろしい値よ、高山の年齢にしては。
※そんな松本山雅と次節はホーム開幕戦。前田大然との戦いは恐ろしいけど。昨シーズンはダブル食らわせてるので相手に苦手意識があると思いたい。また反町さんに毒舌はかせたい。ホーム開幕戦2万人くらい集まるとよいなぁ。
※管理人的に好きなシーンは、惜しくも相手チーム奪われたけど、72分あたりに5人ぐらいが猛然とダッシュして攻めようとしていたシーン。あれ攻めきったらと思うと鳥肌たったと思う。(昨年の名古屋戦のような感じ)
※あとこれも74分ぐらいだったか、ボールを繋ぎ倒して相手ゴール前までもっていき、最後はレイチェルのシュートで終わるサッカーが素敵すぎて涙がちょちょぎでた。

 とりあえずホーム開幕戦には参戦したい。いろいろあるけどほんと参加したい。

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  1. ネイビアン2019年2月27日 15:21

     おつかめさまです。そして、お久しぶりです。
     最近東京に転勤になりましたので、
     実はバックスタンド大分側で観戦していました(2月のカシマってあんなに風強いの?)

     レイチェルと高山以外ほとんどJ1で出ていない選手だけなんですが、
     試合に関してはジャイアントキリングではなく、順当勝ちに思えました。
     鹿島は攻撃も守備も個人頼みだったので、全然怖さを感じなかったです。
      
     最後のJ1から大分にずっと残っているのがレイチェルだけとは、少し意外ですよね。

    返信削除
  2. ネイビアンさん、お久しゅう。

    あらあら、東京に転勤ですとな。九州に舞い戻った僕は真逆ですなぁ...(´・ω・`)

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